仙波糖化工業は、1946年の創業以来、加工食品の「色・味・香・旨」を演出する、オリジナリティーの高い食品素材メーカーとして、新たな「食」の世界を切り拓いてまいりました。一貫して食品素材のニッチをテーマに据え、「焙焼」「乾燥」「組立」「冷凍」の4つのコア技術を活かした製法によって、常にお客さまのニーズに即した製品を提供しております。厳しい環境においても常に新たな「食」の世界を提案してきたことから多くのお客さまにご支持いただき、おかげさまで2020年3月期の売上高は207億円となり6期連続で過去最高を更新することができました。今後も業容の拡大に努めることで食品業界においてさらに高いプレゼンスを発揮しながら、100年企業に向けての足場固めに力を入れてまいります。
営業キャッシュ・フローの最大化に注力
当社は、「すべてのステークホルダーからの信頼を拡大」することを経営方針に掲げています。より良いものを作り、お客さまからの信頼度を向上させ、収益を伸ばすことで株主さま、従業員、地域社会への還元を増やしてまいります。そのために当社は、営業キャッシュ・フロー(営業利益+減価償却費)の最大化を目標とし、成長のための投資資金を確保するとともに、還元原資の拡大に努めてまいります。目標達成に向けた基本戦略として、個別経営からの脱却や海外子会社の管理強化を図る「グループ経営力強化」、中国市場や東南アジア市場に対応した「海外市場開拓」、開発強化と提案営業の強化による「自社商材拡販」等に取り組み、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。
海外収益基盤の強化・拡充を加速
当社は、経営の重点施策として海外収益基盤の強化・拡充に取り組んでいます。
中国においては、中国子会社の福州仙波糖化食品有限公司と福建龍和食品実業有限公司の共同による中国新工場が2019年11月に竣工しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で本格稼働に遅れが生じていますが、今後徐々に回復し、2021年3月期第4四半期には正常化する見通しです。新工場の本格稼働後は、子会社2社のシナジーが最大限に期待されます。
さらに、中国に続く第2の海外製造拠点として、2019年3月に新設したベトナム製造子会社「SEMBA TOHKA VIETNAM COMPANY LIMITED」の新工場建設が、2020年3月に始まりました。すでに、現地の人材研修も日本でスタートしており、東南アジア市場に向けた展開の準備が本格化しています。新工場完成は2021年3月期末の予定です。
中国新工場ならびにベトナム新工場の稼働によって、海外収益基盤の強化を加速し、海外売上高比率10%(2020年3月期6.8%)の達成を目指します。