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[資源・新興国通貨10/28~11/1の展望] トルコ中銀が2.50%の大幅利下げを決定

八代 和也
八代 和也 勝率:ありません パフォーマンス:ありません
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マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。
  • コラム [外国為替]

    [資源・新興国通貨10/28~11/1の展望] トルコ中銀が2.50%の大幅利下げを決定

    10月25日(金)14時46分みんなの株式
豪ドル
豪州の9月失業率(10/17発表)が5.2%と、8月の5.3%から低下(改善)したことで、市場ではRBA(豪中銀)が11月5日の次回会合で利下げするとの観測が後退しました。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)が織り込む、11月の利下げの確率は約20%(据え置きは約80%)です。

豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)が10月30日に発表されます。それらが市場予想を上回れば、11月の利下げ観測が一段と後退し、豪ドルが堅調に推移する可能性があります。本稿執筆時の市場予想はCPIが前年比+1.7%、基調インフレ率(トリム平均と加重中央値の平均値)は同+1.45%です。

豪ドルは、投資家のリスク意識の変化を反映しやすいという特徴があります。米中貿易摩擦やブレグジット(英国のEU離脱)に関する報道にも注意が必要です。
NZドル
NZの10月NBNZ企業信頼感指数が10月31日に発表されます。RBNZ(NZ中銀)が8月に実施した大幅な利下げ(0.50%)は企業景況感の弱さが一因でした。そのため、NBNZ企業信頼感指数の動向は、RBNZの金融政策判断に影響を与えるとみられ、その結果にNZドルが反応しそうです。

“RBNZは11月13日の次回会合で追加利下げに踏み切る”と市場は予想しています。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、11月の利下げの確率が約85%織り込まれています。

NBNZ企業信頼感指数が9月のマイナス53.5から低下した場合、利下げ観測が一段と高まってNZドルに対して下押し圧力を加えそうです。

また、NZドルは豪ドルと同様、投資家のリスク意識の変化を反映しやすいという特徴があります。米中貿易摩擦やブレグジット(英国のEU離脱)に関する報道にも注意が必要です。
カナダドル
10月30日にBOC(カナダ中銀)の政策会合があります。その結果がカナダドルの動向に影響を与える可能性があり、注目です。

政策金利は現行の1.75%に据え置かれるとみられ、 今回は“BOCの政策スタンスが維持されるのか否か”が焦点になりそうです。BOCは9月4日の前回会合時の声明で、「貿易摩擦の激化と関連した不確実性が世界とカナダ経済に大きな打撃を与えている」としながらも、「現在の金融刺激策の度合いは“適切”」との見方を示しました。この見方が今回も維持されれば、金融緩和の方向にある他の主要国中銀との政策スタンスの違いが市場で意識されて、カナダドルが上昇する可能性があります。
トルコリラ
エルドアン・トルコ大統領とプーチン・ロシア大統領は10月22日、ソチ(ロシア南部の都市)で会談。23日12時(現地時間)から150時間以内に、トルコとシリアの国境からシリア側約30キロメートルの範囲からクルド人勢力を排除することで合意しました。

トルコは9日、シリア北部のクルド人勢力を排除するとして国境を越えて軍事作戦を開始。トルコと米国は17日、クルド人勢力を撤退させるためにトルコが軍事作戦を停止することで合意しました。一方、アサド政権(シリア政府)やその後ろ盾であるロシアの対応は不透明でしたが、両者ともにクルド人勢力の排除を認めた格好です。

トランプ米大統領は23日、“トルコがシリア北部での軍事作戦を中止し、停戦を恒久化すると連絡してきた”として、対トルコ制裁を解除すると表明しました。

シリア情勢をめぐってトルコが米国やロシアと合意し、米国が対トルコ制裁を解除したことは、トルコリラの支援材料になりそうです。

一方で、TCMB(トルコ中銀)は24日の会合で2.50%の利下げ(政策金利を16.50%から14.00%へ)を決定しました。TCMBは10月31日にインフレ報告を公表します。利下げ余地がどの程度あるのかを予想するうえで、それが重要な手掛かり材料になりそうです。インフレ報告の中で、2019年と2020年のCPI上昇率見通しが7月時点から大幅に下方修正されれば、「TCMBには利下げ余地がかなりある」との見方が市場に広がる可能性があります。その場合、トルコリラの下落材料になりそうです。7月時点のCPI上昇率見通しは2019年が+13.9%、2020年は+8.2%でした。
南アフリカランド
南アフリカ政府は10月17日、エネルギーミックスを含む総合資源(発電)計画を閣議決定。議会は22日にエスコム(国営電力会社)に590億南アフリカランドの追加支援を行うことを承認しました。

石炭火力発電所の老朽化やエスコムの経営難から、南アフリカでは度々計画停電が実施されており、それが経済成長の足かせになっています。そのため、約10年間更新されていなかった発電計画を政府が閣議決定し、エスコムへの追加支援を議会が承認したことは、南アフリカランドにとってプラス材料と考えられます。

ムーディーズが南アフリカの格付けを11月1日に発表する予定です。ムーディーズにおける南アフリカの格付け(外貨建て長期債務)は投資適格級最低の“Baa3”。格下げされれば南アフリカはジャンク(投機的等級)へと転落します。ムーディーズが格付けを据え置けば、ランドは堅調さを増す可能性があります。
メキシコペソ
メキシコペソは今週(10/21の週)、対米ドルや対円で約3週間ぶりの高値を記録しました。米ドルが全般的に下落したほか(相対的に対米ドルでメキシコペソが上昇)、トランプ米大統領が22日に下院議長にUSMCA(米、カナダ、メキシコ協定)の早期投票を求めたこともペソの支援材料になっています。

USMCAの発効には3カ国すべての議会承認が不可欠です。メキシコは6月に承認しましたが、米国やカナダは未承認であり、とりわけ米国の承認は難航するとみられます。米下院で多数派の民主党がUSMCAの一部に懸念があるとし、その懸念が解消されるまで承認手続きを進めない方針を示しているためです。USMCAの発効のメドがたっていない状況に変化はなく、市場はそのことを改めて意識する可能性があります。

来週(10/28の週)は、30日のメキシコの7-9月期GDPが材料になりそうです。市場ではメキシコ経済が今後リセッション(景気後退)に陥るとの懸念があるなか、GDPが前期比でマイナスになれば、その懸念は一段と高まりそうです。メキシコペソに対して下押し圧力が加わる可能性があります。

最終更新:10月25日(金)14時46分

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